5月30日のこと。専修大学生田キャンパスの裏に広がる生田緑地内の
川崎市岡本太郎美術館へ出向いた。というのも、専修大学大学在学中に
生命科学の講義や教養ゼミナールなどなどでお世話になっていた
髙原(高原)隆明先生より、数日前から「学外ゼミの補助を頼む」と連絡が
あったため。
おかげで、常設展*1と特別展*2を鑑賞することができたのだが、特別展で
なかなか興味深い展示があったので記しておく。
この特別展は前期と後期に分かれており、前期は岡本太郎が生前に
交流があった芸術家らの作品の展示がある。また、後期は岡本太郎から
影響を受けた芸術家の作品を展示するとのことである。これらの両期間に
またがって公開されるか否かについてはうかがってこなかったのだが、
普段は公開のない、岡本太郎の書斎(にあった書籍)が公開されている。
この書斎(にあった書籍)は、岡本太郎はこんな本を読んでいた、という
主旨の展示なのだが、見ていて思ったのは、ひじょうにさまざまな分野の
本がある、ということだ。これらは、著書の執筆、テレビなどでの語り、
そして、作品づくりのヒントになった感覚が大いにある。また、この展示は
岡本太郎の場合、大学において哲学や民族学などを聴講していたという
ことからも分かるが、絵を描くなどの行為にもそれなりの教養がなければ
ならない、というようなことを示しているようにも思った。というのも、
《リベラルアーツ(教養)は自由になるための技術(わざ)》*3なのだから。
*1・・・「生誕100年 あっぱれ太郎 岡本太郎の仮面」展:2011-07-03まで
*2・・・生誕100年「人間・岡本太郎」展:前期は2011-07-03まで、後期は2011-07-07~2011-09-25
*3・・・わたくしの、リベラルアーツについての、個人的な解釈